「クリティカルのダメージ期待値」を見誤らずに選択するのは難しい
今回はFGOのクリティカルシステムの話。
いわゆるポケモンの「きゅうしょにあたった!」概念であるクリティカル。
ポケモンのそれよりもかなり視覚的に理解しやすいFGOのクリティカルだが見える分錯覚を起こすこともある。
今回はそんなクリティカル率を冷静な視点でとらえるということについて書こう。
例えば配られた手札にランスロットのバスターが2枚あるとする。
それぞれにスターが配布され クリティカル率が40%と80%という具合だとしよう。
一枚だけバスターを選ぶならどちらを選ぶだろうか?
そうだね、80%の方を選ぶ。誰だってたいていはそうする。
まあ宝具によるNP回収目的でオーバーキルはしたいがマトは減らしたくないとかで20を振るときもあるだろうけど。
では同じサーヴァントじゃない場合はどうしようか?
同じサーヴァントでも違うカードタイプなら…?
ケースはいくらでも想定できそれぞれについて定石こそあれ完全な正解もまたないだろう。
そして、常にそこを考えながらカード選びをする。
そしてその時我々は誤った視点でカードを見たりはしていないだろうか?
クリティカルのダメージは2倍だ。
100%のクリティカルを約束されたカードは2倍のダメージが出る。
60%のクリティカルを約束されたカードは1.6倍のダメージが期待できる。そうだろう?
…違う違う違う!期待値などという値に踊らされるな!
この1.6倍という期待値のダメージは「どこにも存在しない」。
あるのは「クリティカルしない=1倍」と「クリティカルした=2倍」、この2通りしかない。
1.6倍ダメージというものは絶対に出ない。
極端な例だが1.5倍のダメージが出れば倒せるエネミーを攻撃するときに「60%」のカードを選ぶことは「60%の確率で倒せる」事象でしかくなく「倒せるのが確実なライン」では全くないということだ。
何を当たり前なことを、と思うあなたは私より賢いマスターなのだろう。
だけど私は、同じことを考えて「1.6倍ダメージ」の感覚でカードを選んだことがあるプレイヤーは少なくないと信じている。
カードを選ぶとき、そのカードでエネミーを倒せる(反撃がなくなる)ことをリスク管理するときに「期待値で落とせるエネミー」についてはもっとしっかりと管理するべきだ。
特に1倍だとギリギリHPが残りそうな相手に振る「10%クリティカル」なんかが顕著である。
それはもはや「期待値で倒せるエネミー」でなく「10回に1回しか仕留められないエネミー」である。ここを見誤ると、君のサーヴァントは予想外の被弾を受けてパーティに影響が出る。そしてあなたは思うのだ「失敗したな―」でなく「運が悪かった」と。
いいや、それはちがう。起こる確率の方がはるかに高い「事故」だったにすぎないのだ。
それでは…年末12月31日のシナリオに期待して今は静かに備えよう。
良いお年を…!